こっこ

反社会組織

「EL」ルイス・ブニュエル 1秒の無駄もない素晴らしい映画

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メキシコ時代のブニュエル作品としては、後期の作品に共通するテーマを最も持った危険な映画。

敬虔なカトリック信者で品行方正、四十過ぎても未だ童貞というフランシスコ(デ・コルドヴァ)は教会で会った美しい脚の持ち主グロリアにひと目惚れし、婚約者のいるのも構わず彼女と結婚した。

しかし、彼は異常な嫉妬心の持ち主で、彼女に少しでも関わる全ての男を疑いの目で見、寝ている彼女をロープや鋏で脅かすばかりでなく、ついには塔からつき落とそうとするのだが。

反カトリシズム、盲愛、自己抑圧とその反動の加虐、フェチシズム……後のブニュエル的要素のストレート・フラッシュが見られる本作は、精神医学の権威ジャック・ラカンが講義にも使用したといういわくつきの作品だが、主人公のあまりのファナティックさは、やはりメキシコ映画である由縁だろう。清々しいくらいのプッツンぶりなのだ。

 

率直な感想

私はブニュエルを知らなかったが、なんとなく気になって借りてみた。

鬱状態だったため気晴らしに観始めたら終わるまでひと時も目を離せなかった。

この監督も素晴らしい映画を撮る。

狂気じみている主人公だがそれが正気にも見えるところに恐ろしさがある。

中間らへんですごくしっくりくるセリフがあったので写メった。

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すごくマトモなのだ。

マトモだからこそ狂ってしまう。

そしてたまにこういう人がいる。

主人公のフランシスコにそっくりな人物を知っている。

彼は熱狂的だった。

私は彼に疲れてこのままでは人生がめちゃくちゃになると思って縁を切った。

彼のいなくなった人生は静かで穏やかだが私の心には大きな穴が空いた。

フランシスコと離婚した後、再婚して出来た子供にフランシスコという名前をつけた彼女の気持ちが少し分かる気がした。